この記事では、
- Japan Martial Arts Expoとは
- Japan Martial Arts Expo Prologue試合結果
- 各試合の解説
について紹介しています。
上記の情報が知りたい人は、ぜひ、参考にしてください。
Japan Martial Arts Expoとは
Japan Martial Arts Expo は、日本の豊かな武道文化を祝う総合イベントシリーズです。展示会やセミナー、ライブイベントなど多彩なコンテンツをご用意しております。この博覧会は、空手、柔道、合気道などの日本の伝統的な武道だけでなく、総合格闘技やキックボクシングなどの現代格闘技を世界中の観客に伝えることを目的としています。
Japan Martial Arts Expo Prologueとして知られる2024年版は、2024年10月19日に横浜で開催されています。このイベントにはチャリティー試合やデモンストレーションが含まれており、2025年にアジアを皮切りに開始予定の大規模な国際イベントの先駆け的なイベントです。 MMA、キックボクシング、伝統的な日本の武道など、複数の武道分野にわたる約 10 試合が行われました。
格闘技に加えて、博覧会には伝統的な武道のデモンストレーション、武道用具や健康・フィットネス関連商品などの製品を展示するブースのある見本市も開催されました。
Japan Martial Arts Expo Prologue試合結果
Japan Martial Arts Expo Prologueの試合結果は以下です。
対戦カード | ルール | 体重 | 勝者 | |
第1試合 | 城戸ユカリ 対 NOEL | QUINTETルール 8分一本勝負 | 49キロ契約 | NOEL 一本勝ち |
第2試合 | カロリーナ・クワハラ 対 中尾あづき | QUINTETルール 8分一本勝負 | 64キロ契約 | カロリーナ・クワハラ 一本勝ち |
第3試合[1] | TEAM SAKU 対 TEAM RIZIN(団体戦) | QUINTETルール 8分一本勝負 | 5対5勝ち抜き戦 | TEAM RIZIN |
第4試合 | 関根〝シュレック”秀樹 対 ルアン・ヴィッセル | 巌流島ルール 3分3回 | 無差別級 | 関根〝シュレック”秀樹 判定勝ち |
第5試合 | 照強 対 城戸康裕 | 巌流島ルール 3分3回 | 無差別級 | 照強 押し出し |
第6試合 | マーカス・レロ・アウレリオ 対 マハムード・サッタリ | 巌流島ルール 3分3回 | 88キロ契約 | マハムード・サッタリ KO勝ち |
第7試合 | 町田光 対 杉村昂汰 | キックボクシングルール 3分3回 | 70キロ契約 | 杉村昂汰 判定勝ち |
第8試合 | 阿部大治 対 ユン・テヨン | MMAルール 5分3回 | 83キロ契約 | ユン・テヨン TKO勝ち |
第9試合 | 軍司泰斗 対 クリスチャン・ボグダン | ISKAオリエンタルルール 3分5回 | 59キロ契約 | 軍司泰斗 判定勝ち |
第10試合 | ブアカーオ・バンチャメーク 対 皇治 | ボクシングルール 3分3回 | 70キロ契約 | 引き分け |
[1]TEAM SAKU(ジュマナザロフ・ラトベック=キルギス、平田直樹、出花崇太郎、桜庭大世、内柴正人)
TEAM RIZIN(横山武司、北岡悟、倉本一真、新居すぐる、矢地祐介)
解説 実況 ゲスト
プロデューサー:谷川貞治
実況:長坂哲夫
解説:田村潔司
解説:中井祐樹
解説:佐藤嘉洋
ゲスト:花池ラヴィ
第1試合 城戸ユカリ 対 NOEL
試合開始早々、NOELが積極的に寝技を仕掛けに行く。
城戸は下のポジションでガードしつつ、ポジションを変えようとするがNOELが動かせない。
膠着状態とみなされ指導が入る。
スタンディングからリスタート後NOELが飛びついて、そのままギロチン。
城戸はギロチンを外すことができずに、タップしてNOELの1本勝ち。
1試合目は女子のQUINTETルール、いわゆる寝技オンリーの試合。NOELは最初から仕掛けていっていたが、城戸のガードが固く、最初1分ぐらいは膠着していたが、その後NOELは飛びついてギロチン。この攻撃の決めの速さは見事でした。
第2試合 カロリーナ・クワハラ 対 中尾あづき
中尾あづきは柔道をベースにカロリーナ・クワハラを倒そうとする。
なかなか倒れないが、カロリーナ・クワハラが下から中尾あづきを引き込もうと下になる。
カロリーナ・クワハラが足を決めに行き、そのまま足首固めが決まり1本。
柔術の実績のあるカロリーナ・クワハラとMMAベースの中尾あづきとの試合は、やはりカロリーナ・クワハラが盤石の勝ち。中尾あづきは最初のスタンディングの差し合いで柔道技からの上のポジションに入ればよかったが、カロリーナの方が上手でした。
第3試合 TEAM SAKU 対 TEAM RIZIN(団体戦)
QUINTETルールの団体戦。桜庭和志が監督を務めるTEAM SAKUとRIZINに出場経験のある実力者との勝ち抜き戦。
最初はジュマナザロフ・ラトベックと横山武司。
試合開始後、横山が下から関節を狙いにいく。
横山がそのまま三角締めで勝利。
横山武司は勝ち抜きで、平田直樹と次戦。
横山は初戦と同じく下から狙いにいくが、平田はそれに動じず。
お互いに技を決めにいくも8分経過し時間切れ(両者脱落)
北岡悟と出花の対戦は体格で有利な出花がつかみにいくが、北岡もパワーで屈せず膠着状態。
その後、北岡がタックルのような形でテイクダウン。
北岡が仕掛けようとするが出花に全く決まらず、両者に指導が3回入ってしまい、両者脱落。
倉本と桜庭の対戦。
桜庭大世は桜庭和志の息子、一方、倉本はレスリングがベースでパワー、スピードに定評がある。
試合は倉本が巻投げで桜庭を倒し上になるが、桜庭が下から足を狙いに行く。
逆に倉本も足を決めに行くが、両者決まらず(会場からは拍手が起こる)
桜庭、倉本ともに技を決めに行くが、そのまま時間切れ(両者脱落)
そして、新居と内柴のまさに異種格闘技戦となる試合。
内柴は柔道をベースにスタンディングから投げを仕掛けるが新居も負けじと倒しに行く。
両者ともフィジカルが強いため、まったく下にならないスタンディングの攻防が続く。
ラスト1分のところで、新居が足から内柴を倒す。
内柴は下からガードで耐えて、そのまま時間切れ。
そのため、TEAM RIZINが矢地を残して勝利となった。
団体戦で勝ち抜き戦なので、1人が勝つだけで大分有利となる。結局、最初の横山が1本とったことで、他のメンツは最悪引き分けでもいいわけで、そのままの試合展開となった。引き分けが続いてしまうのは見てる側としては、ちょっとと思ってしまう面もあり、ルールは改善の余地があるだろう。桜庭大世が親の七光りを払拭するような動きっぷりを見せており、今後に期待である。
第4試合 関根〝シュレック”秀樹 対 ルアン・ヴィッセル
巌流島ルールなので、MMAルールにプラスして場外負けがついてくる。
関根〝シュレック”秀樹はRIZINにも出場経験がある実力者。一方、ルアン・ヴィッセルは長身のボクサー。
試合はシュレックがMMA経験を生かして、早い時間で決めるかと思いきや、ルアンが打撃をうまく当ててシュレックにタックルをさせない。
第2ラウンドでは終盤にシュレックがルアンを倒して、上からパウンドを叩くが時間切れ。
第3ラウンドは最初からシュレックがルアンを倒し上からパウンド。
腕を決めれれるポイントもあったが、決めることができず。
そのまま時間となり、判定でシュレックが勝利。
やはり、実績のあるシュレックが判定で勝利したが、対戦相手のルアンは下になっても耐えしのいでおり、今後が楽しみな選手である。打撃だけでいけば、K-1でも戦えるのでは?と思える感じであった。
第5試合 照強 対 城戸康裕
元力士の照強とK-1で実績のある城戸との巌流島ルール。
城戸は7日前にオファーが来たらしいが、オファーを承諾。
城戸は過去にも巌流島に出ているが、すべて場外負け。今回は打ち合いを望んでいた。
が、試合が始まると照強が押し出しで城戸を場外に。
結局、照強が力士というアドバンテージを生かして勝利。
城戸はやはり何もできずに、ただ押し出されて負けてしまった。城戸としてはもう少しサークリングしてうまく立ち回りたかったが、立ち技の癖が抜けずに後ろに下がってしまい、そのまま照強に押し出されてしまった。この試合は普通にリングの上で見たかった。
第6試合 マーカス・レロ・アウレリオ 対 マハムード・サッタリ
マーカス・レロ・アウレリオは巌流島に出場経験のあるカポエイラの選手。一方、マハムード・サッタリはK-1を主戦場としているキックボクサー。
サッタリは、まさに初のMMA(巌流島)。
アウレリオが序盤から押していくかと思いきや、サッタリが打撃で応戦。
サッタリは初MMAと思えないほど落ち着いており、打撃を的確に当てていき、1ラウンドでKO勝ち。
立ち技選手がMMAに挑戦する場合は負けてしまうケースが多いが、サッタリはMMAに参戦してきたミルコクロコップのような落ち着きっぷりと的確な打撃で見事勝利。サッタリはもしかしたら、今後MMA参戦するのか?それぐらいサッタリの可能性を感じた試合。
第7試合 町田光 対 杉村昂汰
居合パンチでおなじみの町田と杉村とのキックボクシングルール。
町田は37歳、杉村は17歳でこれがプロデビュー戦。
試合は杉村が的確に左ジャブを当てていき、冷静な試合運び。
町田は時折、組み付いていき杉村にペースを握らせないようするが、杉村のジャブがかなり当たる。
結局、町田は全然懐に入っていくことができず、杉村が判定勝利。
杉村はデビュー戦かというぐらい堂々しており、パンチがかなりうまかった。特にジャブはめちゃくちゃ的確に入っており、今後が楽しみな選手である。自分的には将来的にONEで戦ってほしい。
第8試合 阿部大治 対 ユン・テヨン
RIZINにも出場した阿部と韓国の速射砲と言われるぐらい打撃が強いユンとの一戦。
試合は阿部が得意の打撃で仕掛けるが、ユンも打撃で応戦。
ユンのリーチがかなり長く、阿部は懐に入っていけない。
第2ラウンドからは阿部は下から仕掛けにいくが、ユンは付き合わずに打撃勝負に。
その後も打撃の攻防が続き、2ラウンド終盤に両者が顔から出血。
ユンの肘が阿部のこめかみ上に入ってしまい、かなり深い傷となりそのままユンのTKO勝ち。
阿部は序盤にどこか故障したのか、いつもの思い切った動きができていなかった。一方ユンは長いリーチを生かした打撃で懐に入らせずに勝利。ユンは負けん気も強い感じで、日本でも活躍しそうな選手と感じた。
第9試合 軍司泰斗 対 クリスチャン・ボグダン
元K-1王者の軍司とムエタイベースのクリスチャン・ボグダン。
ISKAルールのためK-1と違いワンキャッチありである。打撃の鋭さであれば軍司有利であるが、つかみがあるとムエタイベースのボグダンにもチャンスは大いにある。
試合は序盤からパンチで軍司が仕掛けていき圧力をかけていく。
ボグダンはムエタイ選手特有のしなやなかミドルキックを蹴っていくが軍司は積極的に前に出ていく。
ボグダンは中々首相撲に行かずに打撃勝負。
一方、軍司はワンツーからのボディを序盤から連発しており、ボグダンはボディが効いている様子。
その後も、軍司が終始攻撃を仕掛け続け判定勝利となった。
軍司は盤石の勝利したがKOできそうなシーンまでは作ることができず。ただ、先日K-1で負けて王者を奪われてしまった軍司としては新たな自信となった勝ちとなっただろう。軍司はこういった形で多団体の選手と積極的に試合をしてほしい。
第10試合 ブアカーオ・バンチャメーク 対 皇治
レジェンドのブアカーオと皇治のボクシングマッチ。
お互いにキックボクサーであるが、ボクシングマッチ、それがメインとなる。
皇治に関しては大分前から膝を痛めており、蹴りがもうできないとか。
一方、ブアカーオも40歳を超えているが、RIZINでも木村フィリップに勝つなど、あなどれない実力者。
試合はボクサーのように足を使いながらパンチを打っていく皇治に対し、ブアカーオはどっしりとガードしながら前に出ていくムエタイのようなスタイル。
まさにボクシングをする皇治と蹴りなしのムエタイをするブアカーオという構図。
ブアカーオのパンチと見切りは相変わらず的確で、終盤には皇治を下がらせるほど。
しかし、試合は引き分け(KO勝ち以外は引き分け)
ブアカーオの実力はあっぱれであるが、ボクシングでやる必要はあったのか?また、皇治はメイウェザーとやりたいと豪語しているが、この感じではメイウェザーとやっても全く歯が立たないだろう。
まとめ
格闘技の祭典という趣旨のもと行われたイベント。
コンセプトは昔あったダイナマイトのような感じにしたいらしいが、選手やルールなどは改善の余地あり。
ただ、こうして多団体の選手が出てきて一つのイベントを行うことはよい。
そういう意味では、次の開催がどうなるかがポイントだろう。
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