2025年1月24日に開催される、井上尚弥vsサム・グッドマンですが、サム・グッドマンが左目上を負傷し、全治半年となったため、対戦相手が変更されました。
対戦相手は、「キム・イェジュン」という選手です。
今回は、情報が少ないキム・イェジュンについて紹介します。
“キム・イェジュン”の戦績まとめ!
キム・イェジュン(Ye Joon Kim、金 藝俊)は、韓国出身のプロボクサーで、1992年10月11日生まれです。スーパーバンタム級を主戦場とし、これまでに25戦21勝(13KO)2敗2分の戦績を持っています。
主な獲得タイトル:
- WBCスーパーバンタム級ユース王座
- IBFアジアスーパーバンタム級王座
- WBAアジアスーパーバンタム級王座
- WBOオリエンタルスーパーバンタム級王座
対日本人選手との主な試合:
- 2014年4月13日、松本章宏(カシミ)と対戦し、9回TKO勝ちでWBCスーパーバンタム級ユース王座を獲得しました。
- 2015年7月20日、宇津見義広(ヨネクラ)と対戦し、7回終了時に相手の棄権により勝利し、IBFアジアスーパーバンタム級王座の初防衛に成功しました。
- 2019年5月6日、小坂遼(真正)とWBAアジアスーパーバンタム級王座決定戦で対戦し、9回終了時にTKO勝ちを収めました。
“キム・イェジュン”の強さやファイトスタイルを紹介!
キム・イェジュン(Ye Joon Kim)のファイトスタイルは、以下の特徴があります。
1. アグレッシブな攻撃スタイル
キム・イェジュンは、前に出てプレッシャーをかけるスタイルが特徴です。攻撃的な姿勢で相手にプレッシャーを与え、積極的に手数を出す戦い方を好みます。このアプローチにより、相手を後退させてペースを握ることを狙います。
2. カウンターも狙う
アグレッシブな攻撃だけでなく、相手のミスを突くカウンターにも長けています。特に中間距離でのタイミングを読んだパンチは効果的で、ここから試合の流れを変えることもあります。
3. タフネス
タフネスは彼の大きな強みです。試合中に被弾することがあっても、最後まで諦めない粘り強さを持ち、スタミナを活かして後半で巻き返すケースもあります。このメンタルの強さが、過去の接戦で勝利をつかむ一因となっています。
4. ボディワークとフットワーク
キム・イェジュンのボディワーク(上半身の動き)はやや直線的で、防御面での柔軟さに課題があることがあります。しかし、フットワークで相手との距離を調整する能力は優れており、前後の動きで攻守を切り替える場面が多いです。
5. パワーパンチャーではないが手数で勝負
一撃必殺のパンチ力を持つタイプではありませんが、コンビネーションで攻撃を重ねてダメージを蓄積させるスタイルです。特に左フックやアッパーカットを効果的に使い、相手を削ることを狙います。
6. 攻撃的な精神力
リング上での精神力が強く、攻撃的な姿勢を崩さない点が彼の魅力です。この精神力が、彼を地域タイトルホルダーとしての成功に導いた重要な要素です。
ウィークポイント
- 防御面での弱点が指摘されることがあり、特に相手のカウンターを受けやすい傾向があります。
- 世界トップレベルの選手と比較すると、戦術的な柔軟性やディフェンスの精度でやや劣る部分があります。
キム・イェジュンのファイトスタイルと似ているプロボクサー
キム・イェジュンのファイトスタイルは、攻撃的なプレッシャーをかけるアグレッシブなボクシングと、手数を武器に戦う点が特徴です。
このスタイルに類似したプロボクサーとして、以下の選手が挙げられます。
1. ブランドン・フィゲロア(Brandon Figueroa)
- 特徴:
ブランドン・フィゲロアは、手数と圧力を武器にしたファイトスタイルで知られています。ボディへのアタックや連打を多用し、相手を疲弊させる戦術を得意としています。 - 類似点:
キム・イェジュン同様、前に出て攻撃を仕掛け続けるスタイルが近いです。ただし、フィゲロアはパワーや耐久力がさらに際立っています。
2. マイケル・コンラン(Michael Conlan)
- 特徴:
技術的に洗練されたスタイルでありながら、攻撃的な姿勢を持っています。手数とコンビネーションを重視する戦い方が得意です。 - 類似点:
キム・イェジュンのように多彩なパンチを織り交ぜて戦う点が似ています。守備面の弱点も一部共通しています。
3. リオス・セサール(Rios Cesar、”Bam Bam” Rios)
- 特徴:
攻撃的なインファイトを得意とし、絶え間ないプレッシャーで相手を追い詰めるスタイルです。ディフェンスよりも攻撃重視の姿勢が際立っています。 - 類似点:
キム・イェジュンと同じく、相手との距離を詰めて多くのパンチを繰り出す点で似ています。
4. ダニエル・ローマン(Daniel Roman)
- 特徴:
スーパーバンタム級の元世界王者で、手数の多いスタイルと冷静なリングコントロールが特徴です。 - 類似点:
キム選手と同様に、アグレッシブで手数を重視するスタイルが共通しています。
5. マニー・パッキャオ(初期のキャリア時代)
- 特徴:
マニー・パッキャオの初期は、ディフェンスを犠牲にして攻撃に全力を注ぐアグレッシブなファイトスタイルが際立っていました。 - 類似点:
キム・イェジュンも攻撃を中心としたスタイルで、初期のパッキャオに似た荒削りながらも破壊力のある攻撃性を持っています。
6. ショーン・ポーター(Shawn Porter)
- 特徴:
フィジカルを活かしたプレッシャーファイターで、リング内でのアグレッシブさが際立っています。 - 類似点:
キム選手同様、相手を押し込むプレッシャー型のスタイルが近いです。ただし、ポーターはさらにフィジカルを重視しています。
井上尚弥との試合展開予想
1. スタイルと実力の比較
- 井上尚弥
井上選手は圧倒的なスピードとパワー、精密なパンチング技術、優れたディフェンス能力を持っています。また、攻守の切り替えがスムーズで、特にボディブローで相手を崩す戦術が得意です。階級を超えて王座を制覇しており、エリート中のエリートです。 - キム・イェジュン
キム選手も攻撃的なスタイルを持ち、特にアグレッシブな戦い方とタフネスが特徴です。しかし、世界トップレベルの選手との対戦経験は井上選手と比べると限られています。技術面やリングIQにおいても井上選手との差があると考えられます。
2. 試合展開の予想
序盤(1~3R)
- キム選手は序盤から積極的に前に出てプレッシャーをかける可能性がありますが、井上選手は冷静にディスタンスを取り、ジャブやカウンターでタイミングを測るでしょう。
- キム選手のアグレッシブさを逆手に取った井上選手のカウンターパンチで、早い段階でキム選手がダウンする可能性も高いです。
中盤(4~6R)
- もし試合が中盤に進んだ場合、井上選手は相手のディフェンスの隙を徹底的に突く展開になるでしょう。特にボディブローでスタミナを削りながら、キム選手の攻撃を封じる戦術が予想されます。
- キム選手のタフさによってある程度耐える展開も考えられますが、被弾の頻度が増え、試合のペースを握るのは井上選手でしょう。
終盤(7R以降)
- キム選手がここまで持ちこたえるのは難しいと考えられますが、もし到達すれば、井上選手の圧倒的な精密攻撃で試合が決定的なものになります。KO/TKOでの勝利が濃厚です。
まとめ
“キム・イェジュン”選手は、アグレッシブなファイトスタイルで、手数で勝負するようなタイプです。
一撃は無いですが、ガンガン前に出てくるようなスタイルは警戒が必要です。
今回は、井上選手が、ネリ、ドヘニー戦を経て、どのようなファイトスタイルで試合を進めてくれるか楽しみです。
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